皆さん、こんにちは!!
ついに東京でも雪が降り、寒さも本格的になってきましたね!
2025年になる前に、ぜひ記録しておきたいサステナビリティニュースについてお伝えします。
今回のテーマはCANVAです!
よろしくお願いします😊
CANVAは、2012年にオーストラリアで設立され、現在では190か国以上にコミュニティを持つグローバルプラットフォームです。「デザインをもっと自由に、簡単に」という理念のもと、多くの人にデザインの機会を提供しています。
私自身も営業資料やプレゼンに活用しており、非常に便利なツールです。
そんなCANVAが、デザインだけでなくサステナビリティの分野でも革新的な取り組みを行っていることをご存じでしょうか?
今回注目したいのは、CANVAが主要サプライヤーと共に実施しているサステナビリティプロジェクトです。
(↓以下CANVAプロジェクトの記事です↓)
Partnering with our Canva Print suppliers to co-fund a community solar facility
この記事を読んで、
サービサーがサプライヤーと共にこのようなプロジェクトを行い、
地域社会にまで還元しているなんてすごい😲✨
と思ったと同時に、
サステナビリティの目標を達成するために必要なことってこういうことだな~
と思いました。
記事だけでは分かりにくいところもあるかと思いますので、
具体的に説明していきますね!
CANVAは、RPI Print、Taylor、Blooming Color、Brook & Whittle、Digital on Demandを含むCanva Printの主要サプライヤーと協力し、Watershedとのパートナーシップのもと、仮想電力購入契約(VPPA) の共同出資を行いました。
新しい再生可能エネルギー施設の建設を支援する契約です。
既存の施設に資金を提供することを目的としているわけではありません。
つまり、VPPAの特徴は追加性の確保です!
この「新しい発電施設が建設されること」は、VPPAの重要な目的です。
【VPPAの追加性】
・VPPAを通じて資金を提供することで、新しい再生可能エネルギープロジ
ェクトが実現します!
・ 既存施設への単なる資金提供とは異なり、電力網に追加的なクリーンエ
ネルギーを供給することを目指しています!
このVPPAは正式にVirtual Power Purchase Agreement :仮想電力購入契約といいます。
この”仮想”というのがこのVPPAのもう一つの大きな特徴です!
VPPAでは、発電された電力そのものではなく、その環境価値(再生可能エネルギー証書:REC)を取得し、電力の脱炭素化やカーボンオフセットに利用し、Canva Printのスコープ3に関連する電力排出量を削減します。
スコープ3とは何か?については下記のブログを読んでください!
#13 二酸化排出量削減の手順 -Scope1・2・3とは?-|goofマーケティング編集」
このアプローチは、グローバル規模での持続可能性を推進するための革新的なモデルとなっています。
CANVAはすでにオーストラリアでのPPA契約で本社のスコープ2を相殺しています。
ポイントは対象地域です💡
PPAでは、購入者の施設と発電所が近接していなければいけません。
つまり、オーストラリアのPPA契約のみでは自社のスコープ2は削減できたとしても、スコープ3に影響を及ぼすことができません。
もちろん、CANVAの多くのサプライヤーは環境に配慮する意欲を持っていますが、そのための具体的な体制は整っていないことが多いようです。
サステナビリティに関心があっても、費用や時間など様々な規制により、参加するハードルが高くなっています。
グリーンウォッシュなんて起こしてしまったら、信頼は0になってしまいますしね、、、、。
だから、このような大規模なサステナビリティプロジェクトを実施できるのは限られた企業のみになってしまいます。。。
ただ、このような限られた企業の努力だけでは、サステナビリティのゴールを達成することはできません。
それはもうみなさんも痛感しているのではないでしょうか???
だからこそ、「自社さえ達成できていればいい」という利己的な考え方ではなく、周りを巻き込みながらともに取り組む“コミュニティ”の姿勢が、サステナビリティでは非常に重要だと思います🔥。
その点でCANVAは、単にサプライヤーにサステナビリティ対応を求めるだけではなく、自らがサービサーとしてスコープ3削減に取り組む方法を模索・実施しています。
このアプローチは、CANVAがサプライヤーを単なる製品やサービスを提供する存在と見なしていないことを示しています。
CANVAにとってサプライヤーは、ミッションである「デザインする力を世界中の人々に与える」を実現するための重要なパートナーです。
分業や縦割りではなく、“繋がり”を大切にしている姿勢が、このサステナビリティプロジェクトからも強く感じられCANVAの持っている価値観はとても素敵だなと思いました!
そして、さらに驚いたことは、この取り組みは、自社の排出削減目標(スコープ2とスコープ3)を達成するだけでなく、地域社会にも多大な恩恵をもたらしているということです。
アメリカのイリノイ州は再生可能エネルギーに非常に力を入れている州です。
電力部門の脱炭素化に向かうイリノイ州(米国) | 北米地域における環境政策の動向と現地ビジネスへの影響 - 特集 - 地域・分析レポート - 海外ビジネス情報 - ジェトロ・石炭発電所については2035年までにGHG排出量を45%削減させた上で、
2045年までに排出量をゼロにする。
・仮に2038年までにGHGの排出量を45%削減できなかった場合は、発電施
設の一部停止を求めることができる
・5億8,000万ドルの投資(2040年までにクリーンエネルギーの割合を9%か
ら50%まで増加させ、数千人の雇用創出を期すもの)
・EV購入者への4,000ドルの支援
上記のような法令が可決され、電気料金は、平均で毎月3.5ドル上昇するとされているが、今後更に15ドル上昇するだろうとの報道もあるそうです。
そんな中、Canvaとそのサプライヤーたちはこの州で太陽光発電施設への共同出資を決断しました。
ただ、各企業が実際に自社の業務にその電力を使用するわけではありません!!!
Canvaが排出するスコープ3排出量と一致するクリーンエネルギーを供給することを目指しています。
余剰電力は地元の電力会社に販売され、賃貸者や低所得世帯にもクリーン電力を提供し、電気料金の削減にもつながっています。
この取り組みは環境負荷の軽減と地域社会への貢献を両立させた、持続可能性の模範的モデルです。
このような取り組みこそ、サステナビリティの輪を広げていく動きだと感じました。
サステナビリティは、自社の利益だけを目的とするものではなく、世界共通のゴールであり、全員が協力して達成すべきものです。そして、個々の努力には限界があるからこそ、コミュニティの力が不可欠です。
CANVAがサプライヤーと連携し、周囲を巻き込んで取り組む姿勢は、まさにその重要性を示していると思います。
もちろん、規制や排出量の透明性など、解決すべき課題は多く残っています。それでも、ゴールの達成期限は目前に迫っています。「完璧でなければ意味がない」と考えるのではなく、「できることから挑戦を始めること」が重要です。
その挑戦がやがて周囲を巻き込み、より大きなコミュニティを形成し、未来を切り開く原動力になると信じています。